「年金って、早くもらった方が得ですよね?」
最近、実際の相談でも、
こういう声がかなり増えています。
・制度が変わりそう
・もらえるうちにもらいたい
そう考える気持ちは、
本当によく分かります。
実際、
つまり、65歳より前に
年金を受け取る人は増えています。
でもここで、
絶対に知っておかなければ
いけないことがあります。
繰上げ受給は
ではありません。
前倒しする制度」
なんです。
この記事を読んでから、繰上げするかどうか決めて下さい
しかも繰上げ受給で怖いのは、
「減額されるだけではない」
ということです。
実は、繰上げ受給をすると、
本来受けられたはずの制度を
受けられない可能性が出てきます。
しかもその中には、
「あとから気づいても戻せないもの」
もあります。
例えば、
・配偶者が亡くなった
・老後の生活が苦しくなった
こういう、
人生で本当に困ったタイミングで、
「あれ?この制度、使えないの?」
となる可能性があるんです。
しかし実際には、ほとんどの人が
そこまで理解せずに選んでいるのが
現実です。
そして一番危険なのが、
という判断です。
年金は、一度決めると、
後戻りが難しい制度です。
つまり、「なんとなく」で決めると
老後に大きな差が出る
可能性があります。
月数万円の差でも、
10年・20年で数百万円単位になります。
さらに、
「本来使えた制度」
まで失えば、お金だけでなく
生活そのものが
苦しくなる可能性もあります。
今日の記事では、
を、できるだけ分かりやすく
解説します。
さらに、
・FP視点でどう判断するのか
まで、実況形式で解説していきます。
もし今、
「早くもらった方が安心かも」
と思っている方は、
この記事での内容を知らずに
決めないでください。
逆に言えば、
失うものを理解した上で選べば
後悔する可能性はかなり減らせます。
年金で一番怖いのは、
です。
“減額”だけでは済まない繰上げの真実
ではまず、
この記事で何が分かるのかを
整理しておきます。
今回のテーマは、
です。
ただし、今回のテーマは、
という単純な話ではありません。
それだけなら、すでに知っている方も
多いと思います。
本当に重要なのは、
制度を失う可能性がある
ということです。
この記事では、
大きく5つのことが分かります。
① 繰上げ受給の基本
まず、
・何歳から受け取れるのか
・どれくらい減額されるのか
・その減額がいつまで続くのか
ここを最初に整理します。
特に重要なのは、
という点です。
② 繰上げ受給の本当の落とし穴
繰上げの怖さは、
年金額が減ることだけではありません。
本当に怖いのは、
です。
つまり、
「早くもらう代わりに、何を失うのか」
ここを見ていきます。
③ 失う可能性がある3つの制度
この記事では、
特に重要な3つを解説します。
・寡婦年金
・遺族年金との関係
です。
どれも、
普段はあまり意識しない制度です。
しかし、万が一という時には、
生活を支える非常に重要な制度に
なります。
④ どんな人が繰上げで危険なのか
繰上げ受給は、全員にとって
良い制度ではありません。
向いていない人もいます。
例えば、
・健康に不安がある人
・配偶者の年金に影響がある人
・制度をよく理解しないまま
決めようとしている人
こういう方は注意が必要です。
⑤ FP視点でどう判断するのか
最後に、
ファイナンシャルプランナーとして、
繰上げ受給をどう判断するのかを
解説します。
繰上げは、得か損かだけで
決めるものではありません。
大事なのは、
・失う制度のリスクに耐えられるのか
・将来の不測の事態まで考えているのか
です。
この記事を最後まで読むと、
「早くもらえるから安心」
という考え方から、
まで考えられるようになります。
大切なことなので繰り返しますが、
繰上げ受給は、一度選ぶと
後戻りが難しい制度です。
だからこそ、
決める前に必ず知っておいてください。
この記事では、
その判断に必要なポイントを、
具体的に分かりやすく解説していきます。
そもそも繰上げ受給とは?
まず大前提として、
そもそも繰上げ受給とは何なのかを
整理していきます。
ここを正しく理解していないと、
この後の「失う制度」も
理解しにくくなります。
本来、老齢基礎年金・老齢厚生年金は、
原則65歳から受給です。
しかし、希望すれば、
60歳〜64歳で前倒し受給できます。
これが、
です。
「繰上げ受給」につきましては、
以下の記事で詳しく解説していますので、
こちらも併せてお読みください。
【900万円の損!?】
年金の繰上げ・繰下げ|
何歳で元が取れる?損益分岐点を解説
なぜ繰上げ受給は人気があるのか?
最近、繰上げ受給を考える人は
増えています。
理由はかなりシンプルで、
「将来が不安」
だからです。
・物価は上がる
・老後資金が足りない
・健康寿命への不安
こういった背景から、
と考える人が増えています。
ただし重要なルールがあり、
繰上げ受給には、
「減額」
があります。
しかも、一時的ではなく、
一生続く減額です。
現在の制度では、
です。
多くの人が勘違いしているのですが、
「繰上げ受給」を
と思っています。
でも実際は、
だけなんです。
つまり、
先に受け取る制度
です。
FP視点での本質
ここがかなり重要なのですが、
繰上げ受給は、
だけで判断されやすい制度です。
例えば、
・長生きすると損
・元を取れるか
こういう話です。
もちろんそれも大事ですが、
ファイナンシャルプランナーとして
本当に重要だと思うのは、
です。
繰上げは、
「今の不安」を減らす効果
があります。
でもその代わりに、
があります。
つまり、
短期安心↔長期リスク
の交換なんです。
実際の相談では、
こういうケースが多いです。
「早くもらった方が安心だから」
これだけで決めてしまうのです。
でも本当は、
・貯蓄
・配偶者
・生活費
・失う制度
ここまで見ないと
判断してはいけないのです。
繰り上げ受給を正しく理解する
大切なことなので繰り返しますが、
繰上げ受給とは
「早くもらえる制度」
ではありません。
前倒しする制度」
です。
そして、
ことを、この記事でしっかりと
理解しておいて下さい。
「不安」が繰上げ受給を増やしている要因
前項で簡単に触れましたが、
増えているのか
について、もう少し深掘りして
お伝えしておきます。
これは単に、
「早くお金が欲しいから」
という話だけではありません。
背景には、かなり現実的な
不安があります。
① 年金制度への不安
まず一番大きいのが、
年金制度への不安です。
多くの方がこう思っています。
「将来、本当に年金はもらえるのか」
「制度が変わって、
損するのではないか」
「だったら早くもらった方が
安心ではないか」
この気持ちは、非常によく分かります。
ただし、ここで重要なのは、
ということです。
繰上げ受給は、
一度選ぶと減額が一生続きます。
つまり、不安を減らすための判断が、
将来の生活を苦しくする可能性も
あるんです。
「年金制度の現状と将来」に
つきましては、以下の記事で
詳しく解説していますので、
併せてお読みください。
② 物価上昇と生活費の不安
次に大きいのが、生活費の不安です。
最近は物価が上がり、
食費、光熱費、医療費、保険料など、
毎月の負担が重くなっています。
そのため、
「65歳まで待てない」
「少しでも早く年金が欲しい」
と考える方が増えています。
これは現実的な問題です。
ただし、ここで冷静に判断したいのは、
将来の年金を削っていないか
という視点です。
繰上げ受給は、
今の資金繰りには役立つかもしれません。
しかしその分、
65歳以降の年金額は減ります。
つまり、
将来の不足を大きくする
可能性があります。
③ 健康寿命への不安
3つ目は、健康寿命への不安です。
相談現場でもよく聞きます。
「元気なうちにもらいたい」
「使えるうちに使いたい」
これも非常に当然の考え方です。
年金は、
ただ金額だけの問題ではありません。
も大事です。
例えば、70代後半になって
年金が多くなっても、
体力や行動範囲が限られているかも
しれません。
だったら、
元気な60代前半にもらって使いたい
こう考える方もいます。
ただし、ここでも注意が必要です。
予測できません。
思ったより長生きすることもあります。
その場合、減額された年金を
一生受け取り続けることになります。
つまり、短く生きる前提で決めると、
長生きしたときに苦しくなるという
リスクがあります。
④ 働けない・働きたくないという現実
4つ目は、65歳まで働けない、
または働きたくないという現実です。
・職場環境が合わない
・再雇用後の収入が大きく下がる
・親の介護がある
・自分の体調に不安がある
こうした理由で、
60代前半から収入が減る人もいます。
そのときに、
年金を早めにもらえれば助かるという
判断になるわけです。
これは決して間違いではありません。
繰上げ受給は、
生活を守るための選択肢にもなります。
ただし、ここで大事なのは、
ということです。
例えば、
・支出を見直す
・貯蓄を計画的に使う
・失業給付や他制度を確認する
こうした選択肢を見ずに、
いきなり繰上げを選ぶのは早計です。
⑤ 「早くもらえば得」という誤解
5つ目は、
「早くもらった方が得に見える」という
心理です。
人は、
今もらえるお金を高く評価しやすい
です。
つまり、“今すぐもらえる年金”には
強い安心感があります。
一方で、
将来減るリスク
は少し見えにくいのです。
だから、
と感じやすいんです。
でも繰上げ受給は、
早くもらえる代わりに、
毎月の年金が減る制度
で、しかも、
その減額は一生続く
のです。
つまり、判断すべきなのは、
早くもらえるかどうかではなく、
です。
FPとして見るべきポイント
ファイナンシャルプランナーとして
繰上げ相談を受けたとき、
私はまずこう考えます。
そして次に、
ここを判断します。
確認するポイントは、
・貯蓄額
・働ける可能性
・健康状態
・配偶者の年金
・失う制度
・減額後の手取り
です。
特に大事なのは、
です。
ここを見ずに、
「早くもらえるから安心」
だけで決めると、かなり危険です。
根拠を持って決めること
はまったく違います。
繰上げ受給は、
今の不安を軽くする一方で、
将来の年金を減らす選択です。
だからこそ、
早くもらう理由
だけでなく、
まで確認する必要があるんですね。
繰上げ受給の落とし穴① 障害基礎年金
ではここから、実際に
繰上げ受給で失う可能性がある制度を
見ていきます。
まず1つ目は、
です。
ここは、繰上げ受給を考えるうえで、
かなり重要な落とし穴です。
障害基礎年金とは、
病気やけがによって一定の障害状態に
なったときに、生活を支えるために
受け取れる年金です。
例えば、
・事故による障害
・日常生活に大きな制限が出る状態
こうしたときに対象になる可能性が
あります。
つまり障害基礎年金は、
老後の年金というよりも、
なんです。
繰上げ受給をすると何が問題なのか
ここが一番重要です。
老齢年金を繰上げ受給すると、
その後に障害状態になった場合、
ケースがあります。
例えば、62歳で老齢年金を
繰上げ受給したとします。
その後、63歳で大きな病気になり、
障害状態になった場合です。
本来であれば、
障害基礎年金を請求できる
可能性があるケースでも、
繰上げ受給していることで、
請求できなくなる
場合があります。
ここを知っておかないと
万が一のときに大変なことになります。
なぜこれが大きなリスクなのか
理由はシンプルで、
からです。
60歳の時点では元気でも、
62歳、63歳、64歳で
何が起きるかは誰にも分かりません。
・事故に遭うかもしれない
・仕事ができなくなるかもしれない
そうなったとき、
本来なら障害基礎年金が
生活を支えてくれる可能性があります。
しかし、繰上げ受給を選んでいると、
その選択肢を失うことがあるわけです。
つまり繰上げ受給は、
年金額を減らすだけではなく、
でもあるんです。
金額だけで見ると判断を間違える
繰上げ受給を考えるとき、
多くの人はこう考えます。
「手元にお金が入る」
「65歳まで待たなくていい」
もちろん、これはメリットです。
でも、その裏側で、
があります。
ここを見ていないと、
判断がかなり偏ります。
繰上げ受給で特に注意すべき人
特に注意してほしいのは、
次のような方です。
・持病がある人
・体力的に仕事が厳しくなっている人
・貯蓄が少ない人
・単身で生活している人
・家族に頼りにくい人
こういう方ほど、
障害状態になったときの生活保障が
重要になります。
つまり、繰上げ受給によって
障害基礎年金の可能性を失うことは、
かなり大きなリスクになり得ます。
だからこそ、繰上げを選ぶ前に、
ここを必ず確認してください。
繰上げ受給の落とし穴② 寡婦年金
では次に、
繰上げ受給で失う可能性がある
2つ目の制度、
について解説していきます。
正直、この制度は、
知らない人がかなり多いです。
でも実際には、特に専業主婦世帯では
かなり重要な制度になる可能性が
あります。
まず、寡婦年金とは何でしょうか。
簡単に言うと、
です。
一定条件を満たした場合、
になります。
つまり、
「つなぎ」の制度
なんです。
寡婦年金の対象になる人ですが、
・婚姻期間が長い
・妻が一定条件を満たす
こうした場合に、
寡婦年金の対象になる可能性があります。
特に多いのが、
長年専業主婦だったケースです。
繰上げが問題になるパターン
ここからが重要です。
実は、老齢基礎年金を繰上げ受給すると
つまり、前項の障害基礎年金と同様に、
「将来の保障」を失う
ことになるんです。
例えば、
↓
その後、夫が亡くなった。
本来なら、寡婦年金を受けられる
可能性がありました。
しかし、繰上げをしていたことで
対象外になってしまいます。
つまり、
典型例なんです。
特に危険なケースを確認して下さい
特に注意が必要なのは、
・夫婦で国民年金中心
・貯蓄が少ない
こういうケースです。
なぜかと言いますと、
夫が亡くなった後の生活資金に
直結するからです。
「今の安心」と「将来の保障」
ここが本質になります。
繰上げ受給は、
「今のお金」を増やします
が、でもその代わりに、
「将来の保障」を減らす可能性
があります。
年金で大切なことは、
です。
年金は、
「本人だけ」
で考えると危険です。
特に重要なのが、
配偶者が亡くなった後です。
つまり、
「今の自分」だけで決めないで、
「将来の家族全体」まで考えることが
重要なのです。
繰上げ受給の落とし穴③ 遺族厚生年金との関係
では3つ目の落とし穴です。
それが、
です。
ここは、かなり誤解が多いところです。
まず多くの人が、こう考えます。
「自分の年金もある」
「配偶者が亡くなったら
遺族年金もある」
「だから両方もらえる」
でも実際には、
そう単純ではありません。
ここで関係してくるのが、
です。
「併給調整」につきましては、
以下の記事で詳しく解説していますので、
ぜひご一読下さい。
【その年金もらえる?もらえない?】
知らないと損する年金の併給調整の
全ルール徹底解説
遺族厚生年金は“単純に上乗せ”ではない
配偶者が亡くなった場合、
条件を満たせば遺族厚生年金を
受け取れることがあります。
ただし、
自分自身の老齢厚生年金がある場合、
+ 遺族厚生年金
をそのまま足して
受け取れるわけではありません。
ここで調整が入ります。
つまり、
で考える必要があります。
さらに、繰上げ受給が入ると、
判断がさらに難しくなります。
なぜなら、繰上げ受給をすると、
減額された状態で一生続く
からです。
その後に配偶者が亡くなり、
遺族厚生年金が発生したとしても、
繰上げによる減額が
なかったことになるわけではありません。
ここを誤解している方が多いです。
「遺族年金があるから」は本当に大丈夫?
実際の相談でも、
「遺族年金があるなら
大丈夫ですよね?」
という勘違いが本当に多いです。
実際の数字で見てみます。
妻(65歳時点)の本来の年金
老齢基礎年金:7万円
老齢厚生年金:8万円
合計15万円/月
本来なら、65歳から
毎月15万円もらえる予定でした。
しかし60歳で繰上げ受給した場合、
5年繰上げなので、
になります。
つまり、
15万円 × 76%= 約11万4千円
になります。
この減額は一生続きます。
65歳になっても、
70歳になっても、
11万4千円のままです。
その後、夫が亡くなった場合、
どうなるでしょうか。
ここで夫が亡くなり、
遺族厚生年金が発生したとします。
例えば、遺族厚生年金が
6万円だったとします。
ここで多くの人は、
自分の年金15万円
+遺族厚生年金6万円
で、21万円くらいになると
思いやすいですが、実際は違います。
繰上げしているので、
自分の年金は、15万円ではなく
11万4千円です。
さらに、遺族厚生年金は
単純加算ではありません。
厚生年金部分で、
が入ります。
つまり、思ったより増えない可能性が
あるということです。
「今の安心」だけで繰上げを考えない
多くの人は、
「今の安心」
で繰上げを考えます。
しかし、
老後で本当にお金が厳しくなるのは
なんです。
例えば、
・生活費を1人で負担
・医療費増加
・介護費発生
こういう状況です。
そのときに、
「繰上げによる減額が一生続いている」
「遺族年金も思ったほど
増えない可能性がある」
「今の安心」よりも、もっと大切なのが、
です。
具体的に以下のような方は、
必ず夫婦単位で確認してください。
・配偶者の厚生年金に依存している
・自分の厚生年金が少ない
・繰上げを考えている
・将来の遺族年金をあてにしている
年金は、
本人だけで判断すると危険です。
特に遺族厚生年金が絡む場合は、
夫婦全体の年金設計として
見る必要があります。
まず、
本人の年金はいくらか
次に、
配偶者の年金はいくらか
そして、
残された人の年金はいくらになるか
ここまで考えて、
ようやく繰上げ受給を判断できるのです。
今、自分が早くもらうかどうかだけで
判断してはいけません。
必ず、将来配偶者が亡くなった後の
年金額まで確認してください。
「繰上げ受給」では、どんな人が危険か
「繰上げ受給」で、
特に注意が必要なのは、
② 持病がある
③ 配偶者依存型
④ 制度を理解していない
こういうケースです。
これらの人の共通点は、
ことです。
ファイナンシャルプランナーとして、
この場合は必ず、
② 健康
③ 生活費
④ 働けるか
⑤ 配偶者
を見ます。
そして結論として、繰上げは
「リスクに耐えられるか」で判断
します。
失うものを確認する」
年金は、
です。
だからこそ、制度を理解し、
自分に合う判断をする必要が
あるのです。
迷ったら、プロの判断基準を
このブログで手に入れて下さい。
FP実況中継でした。

