年金20万円でも手取りはこんなに減る!?|税金と社会保険料の仕組みをFPが解説

【年金手取りはこんなに減る!?】年金20万円でも手取りは16万円の“衝撃な現実” 年金と老後資金

年金が月20万円。

あなたはこの金額を聞いて、

「じゃあ毎月20万円使える」

と思いますか?

実はここ、多くの人が誤解している
ポイントがあります。

 

年金は、そのまま満額もらえるわけでは
ありません。

実は、年金からは

・所得税
・住民税
・健康保険
・介護保険

こうしたお金が差し引かれます。

つまり、
年金にも“手取り”があるんですね。

 

年金にも「額面」と「手取り」がある

結論を言ってしまえば、

年金20万円でも
手取りは16万円程度

になることもあります。

この差は、
老後生活ではかなり大きいですよね。

なぜなら、老後の生活費は夫婦で
月20万〜25万円程度と言われている
からです。

 

つまり額面ではなく、
「手取りがいくらなのか」を知らないと、
老後資金の計画がズレてしまう
可能性があります。

 

この記事では、

・年金15万円の手取り 
・年金20万円の手取り 
・年金から引かれる税金 
・健康保険や介護保険の仕組み

さらに、

「年金生活でもできる節税」

まで、
現役ファイナンシャルプランナー視点で
実際の数字を使って実況していきます。

年金生活を考えるうえで
かなり重要なテーマですので、
ぜひ最後までお読みてください。

 

年金は実際にいくら使えるのか?

この記事では「年金の手取り」について、
かなり具体的に解説していきます。

 

まず、多くの人が気になるのが

「いくらもらえるのか」

という点だと思います。

しかし実際には、
老後生活を考えるうえで本当に重要なのは、

「額面」ではなく「手取り」

です。

 

月15万円の人と月20万円の人では、
当然生活の余裕も違ってきますよね。

ただ意外と知られていないのが、
年金からは

・税金
・健康保険
・介護保険

などが引かれるため、
実際に使えるお金は想像より少ない
ことがあるという点です。

 

この記事では、

・年金15万円の人の手取り、
・年金20万円の人の手取り

を、実際の計算を使いながら
見ていきます。

さらに、

・年金から引かれる税金の仕組み
・健康保険や介護保険の負担
・なぜ人によって手取りが違うのか

といった点も分かりやすく解説します。

 

そしてもう一つ、
意外と知られていないのが

「年金生活でもできる節税」

です。

・医療費控除
・扶養控除
・ふるさと納税

など、制度を知っているだけで
手取りが変わる可能性があります。

この記事を読めば、
実際に年金生活になったときに

「実際にいくら使えるのか」

という老後のお金のリアルが
見えてきます。

 

さらに
現役ファイナンシャルプランナーとして、
年金相談を受けるときに
必ず見る重要なポイントについても
最後にお話しします。

老後資金を考えるうえで
とても重要なテーマですので、
ぜひ最後まで読んでください。

 

年金から引かれるお金

結論から言いますと、年金からは
いくつかのお金が差し引かれます。

大きく分けると次の4つです。

① 所得税
② 住民税
③ 健康保険料
④ 介護保険料

つまり、年金も給与と同じように
課税対象の収入になります。

 

ここで

「年金にも税金がかかるの?」

と、驚く人も多いのですが、
実は年金には特別な控除があります。

それが「公的年金等控除」です。

これは、年金収入に対して
一定額までは税金がかからないという
仕組みです。

 

65歳以上の場合、
年金収入が110万円までであれば、
所得税は基本的にかかりません。

330万円未満であれば、
この110万円が控除

されます。

課税対象とはいえ、
実際にはかなり優遇された税制に
なっています。

この「公的年金等控除額」
早見表がありますので、
照会すれば簡単に税額が
分かるようになっています。

ぜひご自身の年金受取予定額を
把握しておいて下さい。

 

また税金以外にも、
もう一つ大きなものが引かれます。

それが「健康保険料」です。

 

日本では、75歳までは
健康保険に加入する義務があります。

そのため、「健康保険料」が
差し引かれます。

 

さらに、65歳以上でも
「介護保険料」が引かれます。

65歳以上では介護を受けるだけと
勘違いしている方も多いです。

しかし40歳から64歳までよりも
低いとはいえ、「介護保険料」は
払う必要があります。

つまり、年金から引かれるお金は
税金だけではなく、
社会保険料もあるということです。

 

そして実際には、
この健康保険と介護保険の負担が、
税金よりも大きくなることもあります。

年金の手取りを考えるときは、
税金よりも社会保険料の影響が
大きいこともあるんですね。

 

こうして見ると、

「いくらもらえるか」

よりも、

「実際にいくら残るのか」

を考えることがとても重要になります。

 

では次に、年金15万円の場合、
手取りはいくらになるのか、
具体的な数字で見ていきましょう。

 

モデルケース① 年金15万円の人の手取り

ではここから、
実際に年金15万円の人の手取り
見ていきましょう。

まず、前提となるモデルケースです。

年齢:65歳
年金:月15万円

最初に、年間の受け取り額を
計算してみます。

月15万円ですので、

15万円 × 12か月 = 年間180万円

になります。

ここまでは、

「年間180万円もらえる」

という非常に分かりやすい話です。

ただし、この180万円が
そのまま使えるわけではありません。

ここから税金や社会保険料について
考える必要があります。

順番に見ていきましょう。

まずスタートは、

年金収入180万円

です。

これがいわゆる「額面」ですね。

次に出てくるのが、

「公的年金等控除」

です。

これは簡単に言えば、
年金収入に対して認められている
年金独自の控除です。

今回のモデルケースでは、
65歳以上で年金収入が180万円ですので、
公的年金等控除は110万円となります。

したがって、

180万円 − 110万円 = 70万円

となります。

この70万円が、

公的年金による雑所得の金額

です。

ここは非常に重要です。

年金収入180万円すべてに
所得税がかかるわけではありません。

公的年金等控除を差し引いたうえで、
さらに各種の所得控除を適用して、
最終的な税額を計算していきます。

そして、ここからさらに

基礎控除

などの所得控除があります。

そのため、

年金以外の所得がなく、
他に大きな所得がない65歳以上の方

であれば、この年金額では
所得税がかからないケースもあります。

ただし、ここで注意してください。

実際の所得税は、

✔ 年金以外の所得があるか
✔ どのような所得控除を受けられるか

などによって変わります。

ですので、

「65歳以上で年金月15万円なら、
誰でも所得税ゼロ」

という意味ではありません。

ここはモデルケースとして
考えてください。

次に住民税です。

ここも非常に重要なのですが、
所得税と住民税では
計算方法が同じではありません。

さらに住民税の非課税基準は、

本人の所得だけではなく、
扶養家族の有無や世帯状況、
自治体などによっても変わります。

そのため、

年金収入が155万円以下なら
住民税非課税

と全国一律の基準のように
考えることはできません。

そもそも今回のモデルケースは
年金収入が年間180万円ですから、

155万円以下だから非課税

という計算にはなりません。

ここは特に注意してください。

したがって今回のモデルケースでは、

住民税については、
住んでいる自治体や本人の所得、
扶養状況などを確認して判断する

というのが正確です。

そして、もう一つ
忘れてはいけないのが、

社会保険料

です。

主に、

・健康保険料
・介護保険料

などの負担があります。

そして、この社会保険料こそ
年金の手取りを考えるときの
大きなポイントになります。

ただし、こちらも、

・住んでいる自治体
・前年の所得
・加入している医療保険
・世帯構成
・本人や世帯の所得

などによって負担額が変わります。

そのため、

年金180万円なら
社会保険料は月1万5,000円~2万円

と、すべての人に共通する金額として
考えることはできません。

では結局、

年金月15万円なら、
手取りはいくらになるのか?

ここが一番知りたいところですよね。

今回のケースでは、
額面としては月15万円ですが、

そこから、

・所得税
・住民税
・健康保険料
・介護保険料

など、本人に該当する負担を
差し引いた金額が
実際に使える「手取り」になります。

つまり、

年金月15万円 = 手取り15万円

ではありません。

ただし逆に、

「必ず13万5,000円になる」
「必ず14万円になる」

とも言えないわけです。

実際の手取り額は、
その人の所得や世帯状況、
住んでいる自治体などによって
変わってきます。

ここで覚えておいていただきたいのは、

年金は「額面」ではなく、
税金と社会保険料を引いた
「手取り」で老後生活を考える

ということです。

これが非常に重要です。

では次に、
もう少し年金額が多いケース、

年金月20万円の人

について見ていきましょう。

モデルケース② 年金20万円の手取り

では次に、65歳で年金月20万円を
受け取る場合
について
見ていきましょう。

まず、年間の年金額を計算します。

20万円 × 12か月 = 年間240万円

です。

月20万円と聞くと、

「これなら老後も毎月20万円使える」

と思ってしまうかもしれません。

しかし、実際にはここから
税金や社会保険料などを
考える必要があります。

先ほどと同じように、
順番に見ていきましょう。

まずスタートは、

年金収入240万円

です。

これがいわゆる「額面」になります。

そして、ここからまず

公的年金等控除

を差し引きます。

今回のモデルケースは
65歳以上ですので、

年金収入240万円の場合、
公的年金等控除は110万円です。

したがって、

240万円 − 110万円 = 130万円

となります。

この130万円が、
公的年金による雑所得の金額です。

つまり、

年金240万円すべてに
所得税がかかるわけではない

ということですね。

そして、ここからさらに、

基礎控除

などの所得控除を差し引いていきます。

今回のケースで、
年金以外の所得がないと仮定すると、
公的年金による所得は130万円です。

現在の所得税では、
合計所得金額が132万円以下の場合、

基礎控除は95万円

となります。

ですので、

130万円 − 95万円 = 35万円

となります。

ここだけを見ると、
「35万円に所得税がかかるのか」と
思うかもしれません。

しかし実際の税金計算では、
これで終わりではありません。

ここからさらに、

社会保険料控除

をはじめ、その人の状況によって、

・配偶者控除
・扶養控除
・生命保険料控除
・医療費控除

などの所得控除が
適用される可能性があります。

そのため、

35万円 × 税率

と単純に計算した金額が、
そのまま実際の所得税になる
わけではありません。

ここは非常に重要です。

たとえば、
健康保険料や介護保険料を
支払っていれば、
その金額は原則として

社会保険料控除の対象

になります。

つまり、

社会保険料を支払うほど、
その分だけ
所得税の課税対象となる所得も
小さくなる

ということです。

ですので、

「年金月20万円なら
所得税は年間約1万8,000円」

と一律に決めることはできません。

年金以外の所得や
社会保険料、その他の所得控除によって、
実際の所得税額は変わります。

次に、

住民税

について見てみましょう。

住民税も所得税と同じように、
年金収入240万円すべてに
税金がかかるわけではありません。

公的年金等控除などを差し引いて
計算していきます。

ただし、所得税と住民税では、
控除額や非課税となる基準が
同じではありません。

さらに住民税の非課税判定は、

・本人の所得
・扶養家族の有無
・配偶者の有無
・世帯状況
・住んでいる自治体

などによって変わります。

したがって、

「年金月20万円なら
住民税は必ず○円」

あるいは、

「必ず非課税になる」

とは言えません。

今回のケースでは
年間の年金収入が240万円ですので、
以前説明したような、

「年金155万円以下だから
住民税非課税」

という考え方を
そのまま当てはめることもできません。

住民税については、
その人の条件に合わせて
確認する必要があります。

そして最後に、

社会保険料

です。

年金生活者の場合でも、

・健康保険料
・介護保険料

などの負担があります。

ここが年金の手取りを考えるうえで、
かなり大きなポイントになります。

ただし社会保険料も、

年金240万円なら毎月必ず2万円

と決まっているわけではありません。

実際の負担額は、
先ほどの年金15万円の場合と
同じように、

・住んでいる自治体
・前年の所得
・加入している医療保険
・世帯構成
・本人や世帯の所得

などによって変わります。

ですので、
年金が月20万円あるからといって、

20万円すべてを
生活費に使えるわけでは
ありません。

一方で、

「月20万円なら
必ず手取り18万円になる」

というわけでもありません。

ここが年金の手取りを考えるときの
重要なポイントです。

同じ月20万円の年金でも、
人によって

・所得税
・住民税
・健康保険料
・介護保険料

が違うため、
最終的に手元に残る金額も
変わってきます。

ですから私は、
老後資金の相談を受ける際、

「年金はいくらもらえますか?」

だけでは判断しません。

必ず、

「そこから何が引かれて、
実際に毎月いくら使えるのか」

まで確認します。

つまり重要なのは、

年金の「額面」ではなく
「手取り」

なのです。

月20万円の年金があるからといって、

毎月20万円使える前提で
老後の生活設計をしてしまうと、
実際の生活費との間にズレが生じます。

だからこそ、

老後の家計を考えるときには、

年金の額面から
税金や社会保険料を
差し引いた金額

を基準に考えることが
非常に重要なのです。

 

繰上げ受給すると税金と保険料が高くなる?

ここまでご覧になって、

「それじゃ20万円の支給でも、
18万円前後はもらえるんじゃないか」

そう思われるでしょう。

確かにその通りです。

しかし実は、
ここからがこのテーマのポイントになります。

 

そのポイントとは、別記事で解説した

「繰上げ受給」

なのです。

繰上げ受給につきましては、
以下の記事で詳しく解説していますので、
ぜひご一読下さい。

【900万円の損!?】
年金の繰上げ・繰下げ
|何歳で元が取れる?損益分岐点を解説

 

繰上げ受給を受けると、
もらえる年金額から
ひと月あたり0.4%減額されます。

つまり1年の繰上げで4.8%、
5年繰り上げることで24% の減額
なります。

この減額が一生続くわけです。

 

そして重要なのは、
この減額が一時的なものではなく、

原則として生涯続く

ということです。

「減額されることは分かっている。
それでも早く年金をもらいたい」

そう考える方もいるでしょう。

もちろん、
それ自体が間違いという
ことではありません。

ただし、
繰上げ受給を考える場合には、
年金そのものの減額だけではなく、

税金の計算についても
確認しておく

必要があります。

なぜなら、
公的年金に対する税金の計算では、

65歳未満と65歳以上で
「公的年金等控除」の計算が異なる

からです。

ここは非常に重要なポイントです。

 

65歳未満と65歳以上では「公的年金等控除」が違う

公的年金には、

公的年金等控除

という年金独自の控除があります。

そして、
この控除額は年齢によって
異なります。

公的年金以外の所得が
1,000万円以下の場合、

65歳以上では、
年金収入330万円未満なら
最低110万円が控除されます。

一方、65歳未満の場合は
計算方法が異なり、
年金収入130万円未満なら
最低60万円が控除されます。

つまり、単純に
「65歳以上110万円、
65歳未満60万円」と
比較できるケースでは、

控除額に50万円の差

が生まれます。

ここだけを見ると、

「65歳未満で年金を受け取ると、
税金がかなり増えるのでは?」

と思うかもしれません。

ただし、ここで注意が必要です。

実際の所得税は、
公的年金等控除だけで
決まるわけではありません。

そこからさらに、

・基礎控除
・配偶者控除
・扶養控除
・社会保険料控除
・医療費控除

など、
その人が利用できる
所得控除を差し引いて計算します。

しかも2026年分からは
所得税の基礎控除についても改正が
行われています。

ですので、

「公的年金等控除が
50万円少ないから、
その50万円すべてに税金がかかる」

というわけではありません。

ここは誤解しないように
してください。

実際、日本年金機構によると、
2026年分以降、
公的年金から所得税が
源泉徴収されない年金額の目安は、

65歳未満:年155万円未満
65歳以上:年205万円未満

となっています。

つまり、65歳未満で
繰上げ受給したからといって、
必ず所得税が大幅に増えるわけでは
ありません。

年金額や他の所得、
各種控除によって結果は変わります。

 

社会保険料も「65歳未満だから一律に高い」わけではない

 

そして、もう一つ
理解しておきたい重要なポイントが
あります。

それが、

健康保険料と介護保険料

です。

「65歳未満で年金を受け取ると、
現役世代と同じ保険料率になり、
社会保険料が一気に高くなる」

と考えてしまいがちですが、
これは正確ではありません。

社会保険料は、単純に

「65歳未満か、65歳以上か」

だけで決まるものではありません。

たとえば、

・会社の健康保険に加入しているのか
・国民健康保険なのか
・後期高齢者医療制度なのか
・給与収入があるのか
・年金以外の所得があるのか
・世帯の所得はいくらなのか
・住んでいる自治体はどこなのか

といった条件によって
負担額が変わります。

また、介護保険についても、
40~64歳と65歳以上では
保険料の仕組みそのものが
異なります。

ですから、

「繰上げ受給
=社会保険料が必ず大幅アップ」

と考えるのは適切ではありません。

むしろ大切なのは、

「自分の場合、繰上げ受給をすると
税金・健康保険・介護保険を含めて、
最終的にいくら手元に残るのか」

を確認することです。

 

重要なのは老後生活シミュレーション

ここで少し現実的な話をしてみましょう。

総務省の家計調査では、
高齢夫婦世帯の生活費は
月22万〜25万円と言われています。

もし年金の手取りが17万円だとすると、
生活費22万円との差は5万円に
なります。

つまり毎月5万円不足する可能性
あります。

 

生活費18万円なら
年金手取り17万円でもほぼ生活できます。

しかしこれらのシミュレーションは、
単にもらえる年金額だけで
考えていないでしょうか。

税金と社会保険料が
毎月2万円引かれることを考えると、
毎月の2万円の差は非常に
大きくなります。

 

しかも繰上げ受給を考えていて、
減額分だけを計算に入れているのでしたら、
税金と社会保険料が
さらに大きくのしかかってきます。

20万円が支給される予定でも、

・繰上げ受給
・税金
・社会保険料

をトータルに計算すれば、

手取りは16万円程度

になってしまう可能性もあるわけです。

 

つまり老後設計は、しっかりと
税理士や社労士、FPなどの専門家に相談し、
現実的な金額で考える必要があるわけです。

 

年金の手取りが変わる理由とは?

ここまで、年金が

・15万円のケース
・20万円のケース

を見てきました。

 

ここでよくある質問があります。

それは、

「同じ額面でも
手取りが違うのはなぜですか?」

というものです。

 

年金が月20万円でも、
ある人は手取り17万円なのに、
別の人は15万円になることもあります。

なぜこんな差が出るのでしょうか。

 

実は年金の手取りは、
人によってかなり変わります。

大きな理由は主に4つあります。

 

理由① 住んでいる自治体

まず1つ目は「住んでいる自治体」です。

日本では健康保険料や介護保険料は、
自治体ごとに違います。

同じ額面でも年間数万円、
保険料が違うこともあります。

つまり、

「住む場所によって手取りが変わる」

ということです。

 

理由② 健康保険の種類

2つ目は健康保険の種類です。

65歳以降の人は、
主に次のどちらかになります。

① 国民健康保険
② 会社の健康保険

この2つは保険料の計算方法が違います。

そのため、同じ年金額でも
保険料が変わることがあります。

 

つまり

「保険の種類でも手取りが変わる」

ということです。

 

理由③ 年金以外の収入

3つ目は年金以外の収入です。

・アルバイト
・パート
・不動産収入
・企業年金

こうした収入がある場合、
所得が増えるため税金や保険料が
増える可能性があります。

つまり収入が多いほど、
手取り率が下がることもあります。

 

理由④ 家族構成

4つ目は家族構成です。

配偶者を扶養している場合、
「扶養控除」が使えることがあります。

この場合、税金が安くなります。

つまり家族構成によっては、
手取りが増えることもあるんですね。

 

年金生活でもできる節税

 

ここまで、年金の手取りについて
見てきました。

15万円なら手取り13万円前後。
20万円なら手取り17万円前後。

 

実はここで
もう一つ大事な話があります。

それは

「年金生活でも節税はできる」

ということです。

 

多くの人が

「年金生活になったら
節税なんてできない」

そう思っています。

しかし実際には、制度を知っているだけで
手取りが変わる可能性があります。

ここでは年金生活でも可能な、
代表的な節税をいくつか紹介します。

 

節税① 医療費控除

まず1つ目は医療費控除です。

これは1年間の医療費が
10万円以上かかった場合、
税金が戻る可能性があります。

・病院代
・薬代
・歯医者
・通院の公共交通費

などが対象になります。

年齢が上がるにつれて、
医療費は増える傾向があります。

そのためこの医療費控除は、
年金生活の人ほど
使う可能性が高い制度です。

 

節税② 扶養控除

次に「扶養控除」です。

・配偶者
・親
・子供

を扶養している場合、
税金が安くなる可能性があります。

親と同居していて扶養に入れている場合、
数万円〜十数万円税金が安くなることも
あります。

意外とこの制度を使っていない人が
多いです。

使ってないと言うよりも、
「知らない」人が多いのです。

 

節税③ 社会保険料控除

3つ目は「社会保険料控除」です。

・健康保険
・介護保険

これらはすべて控除対象になります。

つまり保険料を払っているだけで、
税金が安くなる仕組みになっています。

 

節税④ ふるさと納税

そして意外と知られていないのが
「ふるさと納税」です。

ふるさと納税は現役世代の制度

と思っている人も多いですが、
実は年金生活でも利用可能です。

住民税を払っている人なら、
基本的に利用できます。

 

年収や家族構成などによって
ふるさと納税の上限額は違ってきますが、
2,000円を超える額が
住民税から還付されます。

返礼品があるので、
実質的には生活費の節約にもなります。

 

多くの人が知らない「医療費控除」と「ふるさと納税」

年金相談の現場では、多くの人が
「医療費控除」と
「ふるさと納税」による節税を
知らないのが現実です。

 

「医療費控除」を知らない原因は、
現役世代の時に自分自身や家族が健康で、
あまり病院に縁がなかったことです。

つまり医療費が
それほどかからなかったために、
制度自体を知らなかったパターンが
ほとんどです。

ところが年金受給世代になって、
病院にかかることが多くなってきて、
初めて知る人が多くなるのです。

 

また「ふるさと納税」ですが、
今、年金世代になっている人にとっては、
「ふるさと納税」はあまり身近なものでは
ないのです。

ふるさと納税制度がスタートして
18年になりますが、
広く浸透してきたのは、
ここ10年くらいです。

つまり
「ふるさと納税」は聞いたことはあるが、
実際にやってみようとまでは
考えていない人が多いのが現状です。

 

以上のように、
節税というのは決して難しいことではなく、

「制度を知ること」

なんですね。

 

重要なのは「もらえる年金がいくらか」ではありません

最後に
ファイナンシャルプランナーとして
必ず確認することをお伝えしておきます。

それは
「もらえる年金はいくらか」
ではありません。

私がまず確認するのは

【生活費】

です。

なぜなら、
老後資金の問題は年金額ではなく、

年金の手取りと生活費の差

だからです。

 

手取り17万円に対し、
生活費22万円の場合、
毎月5万円不足します。

1年で60万円の差額です。

もし老後が20年続くとすると

1,200万円の差

になります。

 

つまり老後資金の問題というのは、
もらえる年金額ではなく、

「不足額」

なんですね。

これが老後資金を計算するときの
基本的な考え方です。

 

FPが必ず見る3つの数字

年金相談では、
必ず次の3つを確認します。

① 年金手取り
② 生活費
③ 貯蓄

この3つです。

年取りが17万円で、
生活費が20万円としますと、
不足が3万円になります。

1年で36万円
20年で720万円必要になります。

しかし貯蓄が1,000万円あれば、
この不足は十分カバーできます。

・年金
・貯蓄
・生活費

この3つを設計することが、
老後資金対策の本質です。

 

年金についてもう一度考えてみましょう

 

では最後に、今回の内容を
もう一度整理してみましょう。

 

今回は

「年金の手取り」

について見てきました。

 

まず一番大事なポイントは、

「年金は額面ではなく
手取りで考える」

ということです。

 

年金が月15万円の場合、
税金や保険料が引かれて実際の手取りは
約13万円になることがあります。

そして、年金月20万円の場合でも、
手取りは16万円〜17万円前後になる
ケースが多いです。

つまり、年金額を考えるときは
「いくらもらえるか」ではなく、

「いくら残るか」を見ることが重要

です。

 

そして2つ目のポイントは、
実際に年金から引かれるお金です。

主に次の4つが引かれます。

① 所得税
② 住民税
③ 健康保険料
④ 介護保険料

ただし年金には
「公的年金等控除」という仕組みが
あります。

そのため年金の税金は、
現役世代に比べれば安く済みます。

実際には税金よりも、
健康保険や介護保険の負担の方が
大きくなることもあります。

 

3つ目のポイントは、
年金生活でも「節税は可能」ということです。

・医療費控除
・扶養控除
・社会保険料控除
・ふるさと納税

こうした制度を使うことで、
手取りが変わる可能性が
あります。

制度を知っているかどうかで、
老後のお金は変わることを
知っておいて下さい。

 

そして最後に、
ファイナンシャルプランナーとして
一番大事だと思うポイントです。

老後資金の問題は

「年金額」

ではありません。

本当に重要なのは

「手取りと生活費の差」

です。

 

つまり老後資金を考えるときは、

① 年金手取り
② 生活費
③ 貯蓄・働き方

この3つのバランスがとても重要です。

この3つをどう設計するかが、
老後資金対策の本質になります。

 

迷ったら、プロの判断基準を
このブログで手に入れて下さい。

FP実況中継でした。